─あの空の向こうにはね、
蒼い龍がいるんだよ─

身体が弱くて病気の毎日
お友だちはいないの
ベッドの上で夢見るだけ
そんな時パパが教えてくれた
蒼い龍の伝説(おはなし)
とても素敵だと思った

どんな時でも空から
君のことを見守っているよ
やさしい物語に
いつしか恋をした

生きるのが苦しくなったら
そっと思い出すの
見えない姿に想いを寄せて


あの龍(こ)に名前をつけました
美しい天龍(ルシャス)
窓越しに眺めているだけ
日に日に辛くなっていく身体
蝕まれる恐怖
誰か助けてほしいよ

そんな時には決まって
君のことを探しちゃうの
幻想(まぼろし)だと知っていても
天龍(ルシャス)に逢いたいよ

もう少しで辿り着く
静かに目を閉じるの
最期のメッセージ
─あの空の向こうには
蒼い龍がいるんでしょ?─


やっと逢えたね…追い求めていた姿
パパのおはなしは本当だったんだね

いつか遠くの天界で
待っていてくれた
蒼い天龍(ルシャス)のもとで
もう一度生きるの
いつか生まれ変わる日まで…


【いつか遠くの天界で】