くるりくるり廻る風車
遠い遠い秋の追憶…

幼い頃にあやしてくれた
ばぁばからの贈り物
「夕暮れになったら
そっと息を吹いてごらん」

赤とんぼと一緒に静かに踊り出す
夕焼け小焼けの侘しい故郷に

くるり廻り別れを告げる
大切な小さい風車(たからもの)
見送ってくれるのは
悲しげなひぐらしの声


忘れた頃に姿を見せた
ばぁばからの贈り物
「寂しくなったらそっと息を吹いてごらん」

赤とんぼと一緒に静かに踊っていた
夕焼け小焼けの懐かしい故郷を

くるり廻り思い出描く
遠い遠い秋の追憶
瞼綴じればそこに
優しいばぁばの姿


帰りたい、帰れない
あの山をいくつ越えたら
故郷の道がある?

帰ろうか、帰ろうよ
あの峠いくつ越えれば
故郷の道続く?

くるりくるり廻す風車──


【風車】

大人になってから忘れていた大切な何かを思い出す。
「たからもの」に息を吹きかけると鮮明にあの日の記憶が蘇る。